第1回アクチュアル・ミーティングを開催

報告2020.01.31

「財政と社会保障」をテーマに、介護分野の現状を踏まえ議論

令和2年1月20日、第1回となる「アクチュアル・ミーティング」を開催しました。このミーティングは、当法人が設立当初から掲げる「会員が主体となった直接かつ具体的な制度政策への発信」を目的とした象徴的事業です。初回は、財務省主計局主計官(厚生労働第一担当)である八幡道典氏から「財政と社会保障」と題してご講演をいただいた後、参加者との意見交換を行いました。

冒頭、代表理事の天野尊明から「前職時代には出来なかった介護人材政策の提言、会員直結の政策議論の場づくりの皮切りとして本日のミーティングを設定しました。財務省方針をしっかりと受け止め、NOをただ繰り返すばかりではなく、“我が国の介護はこうあるべきだ“という、未来志向のアピールが出来る団体として飛躍してまいりたい」とご挨拶をさせていただきました。

また当日は、来賓として大家敏志参議院議員(自由民主党・介護福祉議員連盟事務局長、地域の介護と福祉を考える参議院議員の会事務局長)が出席。「令和2年は、介護に係る法案審議と報酬改定の議論が同時に行われる重要な年」「議論の軸はなんと言っても介護人材の不足、制度の持続可能性だ」とした上で、「介護人材政策研究会が、財務省とも厚労省とも、そして各団体ともやりあいながら、“答えの出せるグループ”として大きく成長することを期待しています」と力強いエールを送っていただきました。

八幡主計官の講演では、令和2年度予算のポイントを解説しつつ、社会保障を巡る状況として「将来世代への負担の付け回しが増加している」「年齢階級別の1人当たり医療・介護費が全く増加しないと仮定しても、2025年にかけて、医療・介護に係る国庫負担は急増する」としてこれからの社会保障財政について危機感を示した上で、介護分野については「介護保険制度改革においても制度の持続可能性の確保のための見直しを不断に実施すべき」と問題提起がされました。

講演を受けた意見交換でも、活発なやりとりがされました。介護人材の不足についてはとりわけ議論が白熱。ハローワークの機能が十分に発揮されず、ジレンマながら派遣に頼らざるを得ないケースが多数報告。昨今取り沙汰されている派遣紹介料の膨張が指摘されました。限られた介護保険財源が本来目的の外に使用されている現状について、問題意識を共有しました。

また社会保障財源を抑制していく方向性について、特に東京都内など都市部では人件費の高騰で一律の単価設定では経営が厳しいとする現状があげられ、自治体単独での経営支援が求められることが確認されました。

加えて財政黒字化目標の実現可能性についても指摘があり、より実現可能な方向性が示されなければ、介護報酬の削減方針についても国民の納得が得られないとする厳しい意見が出されました。

最後に理事である飯村芳樹(シムウェルマン株式会社代表取締役)から「国全体を良くしていく知恵を共有してイノベーションを起こし、制度として何を見直せば良いかということに繋げていければと思います。皆さまとの輪を大きくしていきながら“答えを出せる”集まりにしてまいりたい」と挨拶し、第1回アクチュアル・ミーティングは閉会しました。 初回に限り組織拡大の取組として関係者に広くご案内しましたが、今後は会員限定の場として、定期的にこのミーティングを開催していく予定です。

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